2026年2月8日に実施された衆議院議員選挙において、自民党が目標としていた300議席を超える議席を超える大勝を収めました。
昨年、一昨年の選挙で連敗し少数与党と呼ばれていた自民党ですが、今回大勝となったのはなぜなのでしょうか?
自民党大勝の理由について、解説します。

自民党が大勝したのはなぜ?

自民党は一時的に野党となることはあったものの、1955年からほぼ一貫して政権を担ってきた政党です。
しかし、2024年、2025年の衆議院議員選挙では連続で敗退して、史上初となる衆参両院で過半数を割り込んでしまい少数与党と呼ばれていました。

しかし、2026年2月8日に投票日を迎えた衆議院議員選挙では自民党が大勝を収める結果となったのです。
自民党は小選挙区で249議席、比例代表で67議席の合計316議席を獲得したのですが、実は本来であれば330議席を獲得していました。

比例で獲得していたのは81人分の当選枠だったのですが、名簿に載せていた候補者の人数が足りなかったせいで、14議席は他党へと譲ることになったのです。
今まで連敗していた自民党が一転して大勝した原因は何かと考えれば、やはり高市首相の人気の高さが第一に考えられます。

高市首相は若者世代からの人気も高く、使用しているボールペンやハンドバッグなどと同じものを購入する、サナ活と呼ばれる現象も起こっているのです。
任期の原因は史上初の女性総理というインパクトにあると思われていたものの、いつまでも持続しないと考えていました。

衆議院の解散についても批判の声が多かったのですが、演説に出向いた先には多くの人が集まり人気を実感することとなったのです。
自民党が獲得した316の議席数は、自民党だけで衆議院の定数465議席の3分の2にあたる310議席を上回っています。

まだ参議院では少数与党のままですが、もし参議院で法案が否決されたとしても衆議院で3分の2の特別多数で再議決すれば成立させることができるのです。
憲法改正の発議も可能な議席数でもあり、衆参両院のバランスは衆院側に大きく傾くこととなります。

自民党の過去の選挙結果では、中曽根政権の300議席家小泉政権の296議席、安倍政権の294議席などがあったのですが、今回は全ての記録を塗り替えたのです。
特に議席数が3分の2を超えることとなったのは戦後初めてのことで、首相の座をかけて選挙に挑んだ高市総理は大きなリターンを得ることができました。

選挙結果を踏まえると高市政権は長期化する見通しも出てきており、少なくとも党内で批判する声はかなり小さくなるでしょう。

今後の政策について

高市総理は、自らの「強く豊かな日本」というスローガンが国民に受け入れられたと考え、3本柱をさらに強めていく路線を進めていくと考えられます。
3本柱の1つは「拡張的な経済・財政運営」で、経済に関しては責任ある積極財政という方針を打ち出しているのです。

AIや半導体、造船など経済安全保障に資する分野に政府が投資して供給力を強めようとする政策ですが、市場は財政の拡張主義と受け止めています。
自民党が大勝したことで2月9日の東京株式市場は期待感の高まりから日経平均株価が急騰し、史上最高値の5万7000円を突破することとなったのです。

一方で、物価高対策として消費税のうち食料品の税率を2年に限ってゼロにすると事実上公約したため、国民も大きな関心を向けています。
もし実施した場合は財政に年間5兆円の穴が開いてしまうため、高市総理は2年のうちに「給付付き税額控除」制度に移行させたいと考えているのです。

財源捻出の難しさや2年後に8%に戻す際の国民の反発を考えると実施は容易ではないため、もし実現できなければ支持率は急落するかもしれません。

2つ目の柱である「タカ派の安全保障政策」については、国家安全保障戦略など安保3文書を年末までに改定する作業が主軸になるでしょう。
中国、ロシア、北朝鮮など強権的な核保有国に囲まれた日本の抑止力を強化するには、防衛費の大幅増額が必要不可欠と考えられます。

また国内の防衛産業を育成して国際競争力を高めるために、武器輸出の制約を大幅に緩和しようという考えもあるのです。
米国のトランプ大統領は軍事力強化路線を歓迎しており、投票日前の2月5日にSNSで高市総理を持ち上げる投稿がありました。

また、選挙後には「保守的な『力による平和』の取り組みが成功することを祈る」と祝意まで送ってきたのです。
高市総理はイタリアのメローニ首相と並んで、トランプ大統領の「お気に入り外国首脳」になる可能性があります。

3つ目の柱は「保守の価値観を踏まえた国内法整備」で、国家情報局の新設やスパイ防止法の制定、外国人政策の厳格化などが政権の目標となるでしょう。
また、日本は世界に例のない夫婦同姓が義務となっている国であり、選択的夫婦別姓をめぐる議論は何十年も続けられてきました。

しかし、保守派は家族の一体感を損なう制度といって絶対に認めず、高市総理も法律で通称使用の拡大を認めることで別姓議論を葬りたいと考えているのです。

同様に皇位を安定的に継承する方策として、女性・女系天皇に道を開く議論も封印しようとするかもしれません。
今回の選挙では野党の戦略ミスも目立っており、公明党と立憲民主党で新たに中道改革連合を結成したことがむしろマイナスに働いたのです。

結成前は、立憲民主党と公明党の合計で172議席を持っていたのですが、選挙の結果は49議席と3分の1以下になってしまいました。
中道改革連合は若年層からの反響はほとんどなく、辛うじて高齢層から支持を得ている程度となったのです。

共産党やれいわ新撰組も議席数を減らしてしまい、日本の野党のほとんどは選挙後に存在感を失うこととなりました。

まとめ

2026年2月8日に衆議院議員選挙が行われた結果、自民党は全体の3分の2を超える316議席を獲得することとなり、今までにない大勝を収めることができたのです。
大勝の理由として最も大きいのが史上初の女性総理である高市総理の人気で、若年層からの支持も高く長期政権への期待も高まりました。
今後は、高市政権の政策の3本柱についてどのように進めていくか、という点に注目が集まるでしょう。