発達障害とギフテッドを併せ持つ「2E」(twice-exceptional)の子供の子育ては、その成長過程が定型発達と異なる為、不安を抱えている親御さんも多い事でしょう。
ですが、2Eの子供には2Eの子供ならではの良さがあります。
今回は、6つあるギフテッドの得意分野の中から、「特定の学問」について解説していきたいと思います。





特定の学問で才能を発揮するギフテッドの特徴

特定の学問の世界で才能を発揮するギフテッドの子供には、一体どのような特徴があるのでしょうか。
以下、主な項目になります。

  • 発達した記憶力と理解力を持っている
  • 基礎知識の習得が早い
  • 特定の分野において情熱を持ち、根気強く邁進する
  • 興味のある学問において、優れた学業の功績を築く

ギフテッドの中でも、特定の学問でその才能を発揮する子供には、上記のような特徴が挙げられます。
現在、何か夢中になって習得しようとしている学問はありませんか?
子供の様子を見ていて、のめり込んでいる学問があれば、本人の納得するところまで応援してあげましょう。
大学の博士号まで習得してみたり、資格習得を目指してみたりするのも良いかもしれませんね。

特定の学問で才能を発揮している発達障害の有名人

次は、特定の学問で才能を発揮しているギフテッドの有名人について、ご紹介しましょう。

アルベルト・アインシュタイン(理論物理学者)

「相対性理論」で有名な世紀の大天才、アインシュタインも、ADHDやアスペルガー症候群だったとされています。
1921年、「光電効果の発見」でノーベル物理学賞を受賞するという偉業を成し遂げていますが、私生活は生涯にわたって苦労したようです。

例えば、洗濯用洗剤で顔を洗い雑巾で顔を拭く、部屋の片づけができない、人付き合いが苦手で職を転々とするなど、困難が多かったのです。
しまいには、簡単な記号や数字を記憶する事が苦手だったと言いますから、よく理論物理学者として有名になったものだと思いますよね。

そんなアインシュタインも、すぐに学者としての才能を開花させたわけではありません。
才能が花開いたのは父親のおかげで、常にアインシュタインのよき理解者として在り続けたようです。

さかなクン(魚類学者、タレント、イラストレーター)

皆さんご存知のさかなクンも、実はアスペルガー症候群なのではないかと、噂が流れています。
本人が告白しているわけではないのですが、中学3年生の頃に学校で飼育していたカブトガニ19個体を人工ふ化させたという逸話が、アスペルガー症候群の特徴である「こだわりと偏り」に酷似していますよね。

今や東京海洋大学の客員准教授をつとめているさかなクンですが、20歳の頃は、聖蹟桜ヶ丘の魚類専門のペットショップで、 住み込みの、雇われ店長として働いていました。
特定の学問を追求した結果、幼い頃からの夢が叶って良かったですよね!

まとめ

今回は、6つあるギフテッドの得意分野の中から、「特定の学問」について解説しました。
特定の学問で開花するには、まず、本人と親御さんが発達障害を受け入れる必要があるでしょう。
人と同じようにできない事を自覚した上で、障害をネガティブに捉えず、得意分野にどんどん目を向けていく方が建設的です。
子供の弱点を他の形で補うにはどうすれば良いか、一緒に考えてみませんか?