テスト文章です

 アリスは川辺でおねえさんのよこにすわって、なんにもすることがないのでとても退屈(たいくつ)しはじめていました。

一、二回はおねえさんの読んでいる本をのぞいてみたけれど、そこには絵も会話もないのです。

「絵や会話のない本なんて、なんの役にもたたないじゃないの」とアリスは思いました。そこでアリスは、頭のなかで、ひなぎくのくさりをつくったら楽しいだろうけれど、起きあがってひなぎくをつむのもめんどくさいし、どうしようかと考えていました(といっても、昼間で暑いし、とってもねむくて頭もまわらなかったので、これもたいへんだったのですが)。

見出し2

このままいつまでもずっと落ちてくのでしょうか? 

「いままでもう何マイルくらい落ちたんだろ」とアリスは声に出して言いました。

「そろそろ地球のまん中くらいにきたはず。えーと、そうなると四千マイルくらい落ちたことになる、のかな――」

(つまりね、アリスは教室の授業で、こんなようなことをいくつか勉強していたわけ。

で、このときはまわりにだれもいなかったから、

もの知りなのをひけらかすにはあまりつごうがよくはなかったんだけれど、でもこうして暗唱してみると、いいれんしゅうにはなったってこと)「――そうね、きょりはそんなもんね――でもそれだと、緯度(いど)や経度(けいど)はどこらへんにきたのかしら」(アリスは緯度(いど)や経度(けいど)ってのがなんなのか、まるっきり見当もついてなかったけれど、でも口にだすのにかっこいい、えらそうなことばだと思ったわけね)しばらくして、アリスはまたはじめました。

 「このまま地球をドンッとつきぬけて落ちちゃうのかな! 頭を下にして歩く人たちのなかに出てきたら、すっごくおかしく見えるでしょうね! それってたとえば日本とかだとあるぜん人、だっけ――」(ここではだれも聞いてる人がいなくて、アリスはむしろホッとしたんだ。だってどう考えても正しいことばには聞こえなかったし)「――でも、国の

そこへいきなり、ピンクの目をした白うさぎが近くを走ってきたのです。

 それだけなら、そんなにめずらしいことでもありませんでした。

さらにアリスとしては、そのうさぎが「どうしよう! どうしよう! ちこくしちゃうぞ!」とつぶやくのを聞いたときも、それがそんなにへんてこだとは思いませんでした(あとから考えてみたら、これも不思議に思うべきだったのですけれど、でもこのときには、それがごく自然なことに思えたのです)🎶