アスペルガー症候群は、最近になって、広く知られるようになった障害ですよね。
みなさんも、言葉くらいは聞いた事があるのではないでしょうか。
今回は、3タイプある発達障害のASDにフォーカスを当て、その中のアスペルガー症候群について、詳しく解説していきたいと思います。
アスペルガー症候群とは?
アスペルガー症候群、通称「AS」は、社会性や想像力に困難があり、特に、対人関係をうまく構築していくのが難しい障害です。
ASDの中でも、アスペルガー症候群には、知的障害や言葉の発達の遅れは見られません。
症状は、「コミュニケーション障害」「対人関係における障害」「特定の物事へのこだわり」の3つです。
各々の詳細について、ご説明しましょう。
まず、コミュニケーション障害については、言葉の裏表が分からないという点において、とてつもない困難が感じられます。
例えば、曖昧な表現では伝わらない、他者の発言を鵜呑みにしてしまうなど、言葉の表層的な部分に焦点が当たる傾向にあるのです。
したがって、人間関係を構築する上で傷つきやすく、勘違いしやすい面があります。
次に、対人関係における障害とは、人の気持ちを察知するのが難しいという事です。
例えば、場の空気を読むのが苦手で、社会的ルールを無視した言動・行動が目立つため、どうしても集団の中で浮いてしまうのです。
相手の気持ちを理解・想像できない事から、傷つけるつもりがなくても、相手にとって不愉快な発言をストレートにしてしまう事もあります。
最後に、特定の物事へのこだわりについてですが、これは簡単に述べると、過剰な熱中です。
アスペルガー症候群と診断された人は、記憶力が高く、ずば抜けた集中力があります。
とりわけ、法則性や規則性のあるものを好む傾向にあるようです。
この症状はある意味、強みにもなるでしょう。
反対に、マイルールやマイペースを崩されると混乱し、頑なになる事もあるため、無理に予定を変更せず、様子を見ながらその子独自の個性を見出していきたいものです。
アスペルガー症候群の人によく見られる特徴
アスペルガー症候群は見た目に変化が現れないため、判別しにくい障害です。
親子共に気付いていないケースもあり、「うちの子、ちょっと変わっているの」というレベルで済ませ、それ以上深く考えない人もいます。
しかしながら、理解がないままだと本人も生きづらいままです。
そこで次は、アスペルガー症候群に多く見られる特徴について見ていきましょう。
お子様に、以下のような特徴はありませんか?
- 冗談が通じない
- 場の空気を読めない
- 名前を呼ばれない限り、自分だと気が付かない
- 相手の気持ちが分からず、人を傷つけるような発言をストレートにしてしまう
- 臨機応変が苦手
- 白黒をはっきりつけたがり、グレーを嫌う
- スケジュールを管理するのが苦手
- 興味のある事は集中して延々とやり続ける
- 興味のある話題は夢中になってずっと話し続ける
- 興味の無い事には目もくれない
いかがですか。
少しでも気になる場合、専門機関を受診する事をおすすめします。
まとめ
今回はASDの中でも、アスペルガー症候群について解説しました。
アスペルガー症候群の人は、自分が勘違いしたり相手に勘違いさせてしまったりするため、集団生活の場において頻繁に悲しい思いをしてしまいます。
不必要な誤解を生まないためにも、周囲が積極的にコミュニケーションコストを下げていく事が望ましいでしょう。
しかしながら、特定の分野において類稀なる才能を発揮する場合もありますから、何が得意で何が苦手なのか、じっくり見極めていきたいところです。