いくら我が子が可愛くても、発達障害を持つ子供の子育てというのは、やはり一筋縄ではいきませんよね。
親子共に健やかに生きるためにも、ちょっと、ASDの子供の心の扉、開いてみませんか?
ひょっとすると、うまい対処法がみつかるかもしれません。
今回は、ASDに関する子育ての困難や対処法について、ご説明したいと思います。
ASDの子供ならではの困難や育てにくさ
まずは、親御さん目線に立った時、どのような困難や育てにくさを感じているのか、見ていきましょう。
以下のような項目に同感する人も多いのではないでしょうか。
- いちいち言わなくても分かる年頃なのに、分からなかったり違う捉え方をされてしまったりしてしまう
- 我慢ができない
- コミュニケーションをとるのが苦手で、集団の中でうまく生活していくのが難しい
- 褒めて育てようとしても、してはいけない事を中心にする為、いつも叱ってしまう
- 生活に支障のないレベルの変化でも、時折パニックに陥る。
いかがでしょうか!?
全部当てはまるという人もいれば、ある項目だけは当てはまらないという人もいるかもしれません。
個人差がありますから、一人ひとりの生き辛さに対処していくのが望ましいでしょう。
対処法
続いては、上記の困難に対し親御さんはどのように対処していけばよいのか、具体的にご説明していきたいと思います。
まず、いちいち言わなくても分かる年頃なのに、分からなかったり違う捉え方をされてしまったりしてしまうという事ですが、これは、ASDの子供特有の「曖昧さを理解するのが苦手」という事に収束します。
ASDの子供の場合、雰囲気やニュアンスでの理解を求めてはいけません。
保護者の方は日頃から最も簡潔に物事を伝えるよう、心がけてください。
次に、我慢ができないという事ですが、これは、ASD特有の「こだわりや偏り」からくるものです。
もしかすると、臨機応変に対応できない事が、親御さん目線、我慢ができない子だと解釈されているのかもしれません。
ASDの子供は、ルールに乗っ取って行動し、毎日ルーティン行動する事で強い安心感を得られます。
生活に支障のないレベルの変化でも時折パニックに陥るのもこれと同じで、自分のペースを崩される、順番を変える、中断するといった指示があった場合、とても混乱します。
したがって、臨機応変を教えるには一朝一夕にはいきませんが、例外という変化に対して安心感を持ってもらえるように努めましょう。
そのためには、結果や今後の見通しを先に行ってしまうのもありです。
また、パニックを起こしても静止しようとせず、しばらく見守ります。
自分を叩く、壁にぶつかっていくなど、自傷行為に発展しかねない場合は、クッションをあてておきます。
コミュニケーションの困難については、対面が苦手でも手紙やチャットはOKという子供も多いです。
気持ちを絵に描いて表現する子もいます。
音声による言語のやり取りだけにこだわらず、色々な表現方法に目を向けてみるのも良いかもしれませんね。
褒めて育てようとしても、してはいけない事すると叱ってしまうという事ですが、それはもっともな話でしょう。
親として、善悪の判断は早めにつけさせたいというのは至極当然です。
しかしながら、ASDの子育ての場合、危険行為や迷惑行為でない場合、ある程度容認してあげる事も大切です。
体感として、褒められた経験を蓄積させていく方が良いでしょう。
まとめ
今回は、ASDに関する子育ての困難や対処法についてご説明しました。
原因が分かれば、対処もしやすくなるのではないでしょうか。
今回ご紹介したお話はほんの一例で、上記以外にも様々な悩みがあるかと思います。
子育てに困難を感じたら、早めに専門機関に足を運んでみましょう。