発達障害とは

感覚統合

体のバランスがとれない、五感などの感覚刺激をうまくコントロールできないトラ
ンポリンやブランコなどで複数の感覚を同時に刺激し、児童の苦手を改善する方法。

コミュニケーション

「伝える」「分かち合う」「共有する」という意味のラテン語communicare からき
ている。人間観の共通性を成立させる情報、思想、態度を共有しようとする試みで
ある。

マカトン法

コミュニケーションのサイン法のひとつ 手話を分かりやすくしたもの。決まった
サインを覚えて家庭での生活をスムーズにする。「おしまい」は常識

ペアレントトレーニング

子どもの行動を観察→好ましい
行動が取れるよう親の認識や対応そして生活環境を変える→子どもの好ましい行動
が引き出され親子関係も改善する→子育ての自信を高める。

ABA(応用行動分析)

困った行動を減らし望ましい行動を身につける。

TEACCH プログラム

視覚的に分かりやすく提示する。決まった手順で行動するのが得意。その特性に沿
って理解しやすい環境を作り必要な知識や生活技術を教えていく。

PECS(ぺクス)

絵カード交換式コミュニケーションシステム
絵カードを子ども自ら選び相手に手渡す事によって要求を伝え絵カードと実際のも
のと交換する。

ストレングス視点

潜在的能力の強さ、良い所に焦点を当てる。→ポジティブに捉え、前に進んでいく
力が得られ、自分の強さを見出す事が出来る。

リフレーミング(reframing)

枠組みを再び構築する。
「もう半分しかない」→「まだ半分もある」短所も見方を変えれば長所。

ストレスマネジメントプログラム (ストレスとうまく付き合う方法)

ストレスを管理し、自分のストレスがどのようなものなのか原因は何なのかを知る。

注意欠如多動性障害(ADHD)

気が散りやすく注意が持続しない。 待つことや我慢することが苦手・落ち着きが
なくじっとしていられない。

学習障害(LD)

読字障害(話は出来るのに文章が読めない)
書字表出障害(文字は読めても正しく書けない)
算数障害(計算が苦手)(展開図から図形を作れない)

エコラリア(いわゆるオウム返し)

耳にした言葉をそのままに口に出す事で言われたことの意味が分からずにその場
で繰り返す。

折れ線型自閉症

一旦出始めた言葉が途中で消失してしまう現象多くは1歳半から2歳半頃までに起
こり、自閉性障害全体の約三分の一に現れます。

感覚統合障害

五感から得た情報が脳の中でうまく処理されない状態のことで行動や発達そのもの
に支障が出ます。

換語障害

単語はよく知っていて喋る事も出来るのに、思ったことを適切な言葉で表現するこ
とが難しい障害。

グレーゾーン

障害のはっきりしていない状態のこと

クレーン現象

要求する際に指差しではなく、大人の手を引っ張って目的を達成させようとする動
作の事。主に言葉が出る前の段階に起こるもので、発達障害の子どもによく見られ、
定形障害の子どもでも8 ヶ月~12 ヶ月頃に一時的に行うことがある。

サヴァン症候群

障害があるにも関わらず、音楽や絵画などに才能を発揮する人のことです。特定分
野の記録力に優れた人も多く、何年の何月何日は何曜日かという質問に即答出来る、
カレンダーボーイなどが有名。特定の能力を持つ人。

発達障害

脳が果たす機能の一部に発達の遅れや偏りが見られる状態
アスペルガー障害/自閉症障害→自閉症スペクトラム症
注意欠如・多動性障害(ADHD)→注意欠如・多動症
学習障害(LD)→限局性学習障害
発達性協調運動障害(不器用)(DCD)
① 短く明確な言葉で伝える。
② 一貫した態度で善悪をはっきり教えていく。
③ 頭ごなしに叱らない。
④ 話して伝わらない時は視覚で伝える。(絵や文字)
⑤ ほめて達成感を持たせる。
⑥ 周囲がそのこの特性を理解して対応する。

視覚優位

聞いて理解する力よりも見て理解する力が上回っている事です。広汎性発達障害に
しばしば見られ写真や絵カードが効果を発揮するケースです。

ジャーゴン

日本語にも外国語にも見られない、音の連なり。

常同行動

くるくる回る、ぴょんぴょん飛ぶ、身体を左右に揺らす(ロッキング)手をヒラヒ
ラさせるなどの行動を反復的に行う事。

重力不安

感覚統合障害の一つ。頭や身体の動きに対応することが出来ず、強い不安や苦痛を
感じます。高い高いなどの急激な姿勢の変化を怖がったり、ブランコなどの不安定
なものを嫌う。
配慮したいポイント

聴覚優位

視覚優位とは逆に聞いて判断する能力が見て判断する能力を上回っているケースで
す。アスペルガー障害に多く見られるようです

てんかん

脳に起因し、てんかんなどの発作を伴う疾患です。

特別支援教育

一人ひとりの子どもが学習面において持っている個別のスぺシャルニーズに対応し、
学習への参加を保障していこうとする考えです。

二次障害

障害の特性に合わせた対応をされなかったために本来持っている一時的な障害に加
えて二次的な障害を発症してしまった状態。

ハイパーレクシア

学習障害の一種。過読症。1~2 歳代で、文字や数字などを勝手に覚えてしまった
りする為、しばしば子どもが障害ではないことの材料にされがちですが、日常生活
には支障をきたします。

フラッシュバック

過去の出来事にも関わらず、あたかも今体験しているかのような状態になる現象。

療育

治療教育の略で、障害のある子をより生きやすくしていく為にその子に合った指導
で生活に必要な力を身につける
発達障害の場合、下記のような内容で進められることが一般的なようです。
1 歳代・・・・母子関係の確立
2~3 歳代・・遊びを通して発達を促していく。手遊び歌、身体を使った遊び、ペ
ープサートパネルシアターなど
3~5 歳・・・徐々に椅子に座る訓練を行う。マッチング、パズル、作業療法(OT)
感覚統合療法など
6 歳・・・・本格的な言語療法(ST)ソーシャルスキルトレーニング(SST)など

DQ

発達指数
新版K 式発達検査、デンバー式発達スクリーニング検査などの発達検査で測る。発
語がなくても実施出来る為。主に乳幼児に用いられます。

SST

ソーシャルスキルトレーニング。
他人とのコミュニケーション方法や、円滑な日常生活を送る為の技法を身に付ける
ためのトレーニングで、ある程度発達の年齢の高い、広汎性発達障害などの子ども
に行われます。

PDCA サイクル

(P)Plan 計画→(D)Do 実行→(C)Check 評価→(A)Action 改善(P)

発達性協調性運動障害(DCD)

いくつかの動作を協調させて行うことが苦手。「手先の不器、筆圧が弱い」「運動能
力の低さ」(縄跳び、スキップが苦手)自分の体の感覚をうまくつかめていないこと。

ST(言語聴覚)

言語についての指導、療育を行う。

OT(作業療法)

運動や遊びを通して感覚を育んでいく。

PT(理学療法)

機能訓練、歩行訓練を行う

S-S 法

カードや道具を使った反復練習で、言葉の使い分け、道具の使い方を身につける。
言葉を覚える為の療育法のひとつ。

喃語

言葉にならない声を発する「バブバブ」「マムマム」

講音障害

発音がはっきりしない。発音出来ない音があり、うまく話せない。口蓋裂など器官
の形態がもとになっている場合もある。舌の伝え方が未熟なために起こる場合もあ
る。

粗大運動(移動運動)

例 はいはいする ボールを蹴る ブランコに乗る ぶら下がる 三輪車をこぐ

微細運動(手の運動)

例 おもちゃのガラガラを振る 指先で物をつかむ ハサミを使う

2 語文

「パパ 言った」

3 語文

「パパ 会社 行った」

都道府県の療育手帳制度

下図を参照のこと。県により1 度~4 度、A~D等様々な段階あり。

母子分離・母子通園

デイサービスは母子分離。母子通園してペアレントトレーニングもする療育施設
もある。

記録用語・隠語

Kot 大便のこと Hr 尿のこと Fa 家族 陰洗 汚れた陰部の洗浄
ディスポ 使い捨て(手袋) 傾眠 うつらうつら、、 臥床 床について寝る

スペクトラム

連続体。主に自閉症スペクトラムと使う。自閉症の概念が広すぎて、
重度の自閉症から、アスペールガー症候群など知的障害を伴わない自閉症まで
を連続してひとまとめにするために使う言葉。
知的障害の程度療育手帳の段階
軽度IQ50~70
中度IQ35~50
重度IQ20~35
最重度IQ20以下
身体障害
の合併、
病気の有
無、
日常生活
動作等の
介護、問題
行動の有
無などを考
慮する
B2
B1
A2
A1

ノーマライゼーション

1960 年代に北欧諸国から始まった社会福祉をめぐる社会理念の一つ。 障害者
と健常者とは、お互いが特別に区別されることなく、社会生活を共にするのが正
常なことであり、本来の望ましい姿であるとする考え方。 またそれに向けた運
動や施策なども含まれる。

インクルージョン

包括(ほうかつ)。包含(ほうがん)。全ての人々を孤独や孤立、排除や摩擦から援
護し、健康で文化的な生活の実現につなげるよう、社会の構成員として包み支え
合うということ。

発達検査

主に乳幼児や小学生の発達の度合いを調べ、養育に役立てるための検査。「新版K
式発達検査」「乳幼児精神発達診断法(津守式)」「フロスティッグ視知覚発達検査」
「遠城寺式乳幼児分析的発達検査法」「精研式CLAC-II」などがある。心理検査の
一種。

心理検査

人間の心理の検査。「知能検査」・「発達検査」・「性格検査」「行動・社会性検査」「職
業適性検査」「進路適性検査」などがある。検査は被験者の環境や状態などによっ
て影響され、結果が違ってくる場合があるので、検査前には被験者と検査者に信
頼関係が樹立していなければならない。特に、年少児・発達障害児の場合、十分
な信頼関係が樹立されていないと、検査放棄や積極的な協力が得られなくなった
りして続行が不可能になる危険性がある。また、検査結果も検査時の体調や感情
的状態や雰囲気によって、かなり結果が変わる余地が大きい。

アイスブレイク

初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法。集まった人を和
ませ、コミュニケーションをとりやすい雰囲気を作り、そこに集まった目的の達
成に積極的に関わってもらえるよう働きかける技術を指す。

多動

昔からよくいた「落ち着きのない子」の表現の一つ。
ADHDとひとまとめにして症状化したり、多動性があるといったりする。
次の分類は ①不注意が激しい②多動性が激しい③衝動性が激しいに分岐
明確には学齢期にならないとその判断は表現しづらいが、乳幼児期であれば
①視線が合わない②抱っこを嫌がる③指さしをして表現しないなどが
多動性の初期と言われております。