発達障害の子をもつ親御さんのお悩みは様々あるものの、こと、恋愛や異性関係などはデリケートな問題ですよね。
子供が思春期を迎えた場合は、尚更、心配されている方も多いかと思います。
本記事では、NHKの番組『発達障害って何だろう』へ寄せられた投稿から、恋愛関連のお悩みを抽出してみましょう。
見えないルールが存在する「恋愛」に、どう向き合っていくべきでしょうか?

恋愛が上手くいかないのはどうして?

子供が思春期を迎えると、幼少期とはまた違った悩みが出てきます。
これは、定型発達の子供にも言えることですが、例えば、イライラしていたり、親との接触を拒んだり、隠し事をするようになったりします。
親としてはそれだけでも心配してしまいますが、異性に興味を持つようになると、それ特有の困難が生じてくるのです。

恋愛には、いくつもの見えないルールが存在する事は、何となくお分かりになりますよね。
テレビドラマにも、そういった描写が数多く存在し、私たちを楽しませてくれます。
しかし発達障害の人の中には、気持ちの機微が分からず、つまずいている人も多いのです。
それはどういう事か、実際に番組ホームページへ寄せられた投稿を見ていきましょう。

「相手との約束や嫌がることを忘れてしまって、感情のコントロールも出来ず、激しい喧嘩になってしまうことが多いので、ノートに、相手が嫌がること、喧嘩の内容や話し合った対処法、自分の気持ち、相手の特徴をノートにまとめて、毎日見返すようにしています。」
(なよたけ 女性20代 神奈川 当事者)

参考URL:
https://www1.nhk.or.jp/asaichi/hattatsu/torisetsu/cat_relation.html

こちらの「なよたけさん」の投稿を見ると、発達障害ならではの困難が、そのまま恋愛問題に直結しているのが分かりますよね。
相手の怒っている理由が分からず、自分の感情もコントロールできないとなると、恋愛関係を維持していくのは難しいでしょう。

あいまいな会話、2人の距離感、本音と建前…これらは全て、浮遊した概念であり、何一つ確証のあるものではありません。
しかし、本人が将来的に結婚したい、家庭を持ちたいと考えているなら、自分自身の特性と向き合いながら、相手の理解を得られるように協力すべきでしょう。

恋愛が上手くいかないタイプの対処法

さて、恋愛が上手くいかない人の対処法には、どのようなものがあるでしょう。

  • 一人ではなく、信頼できる友人や心理カウンセラーの力を頼る
  • パートナーには自分の特性を伝えておく
  • デートの日や誕生日、記念日などは、必ずメモをとっておくようにする
  • 当日パニックにならないよう、デートプランは、二の矢、三の矢まで立てておき、予約できるお店はしておく
  • 普段のコミュニケーション方法を工夫し、対面よりメールやチャットの方が落ち着くのであれば、そちらを優先する
  • 敬語の使い方や身なりなど、適切なマナーを学ぶ

恋愛は、その対象が「人」である以上、コミュニケーションが欠かせません。
しかし、価値観や波長の合う異性とは、努力次第で良い結果をもたらす可能性も高いので、上記の対処法を参考にしながら、前向きに頑張ってみましょう。

まとめ

今回は、発達障害の人の困りごとの一つ、「恋愛」について解説しました。
発達障害の場合、感情の機微が分からず、相手を怒らせてしまう事もしばしばあるでしょう。
親御さんにとって子供の恋愛関係は、どこまで干渉していいのか分かりかねますが、危険な事にならないよう、見守っていきたいものです。
しかし、恋愛には失敗がつきもので、そのリスクを恐れていたら何も始まらないのも事実です。
子供が困っている時には、恋愛に関するマナーやルールを具体的に教えてあげられると良いですね。